シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)

足に体重をかけて運動したとき
脛の内側を指で圧迫したとき
地面にしゃがみ込んだ姿勢をとる

このようなときに、脛の内側に強い痛みはありませんか?

あなたがスポーツをされているなら
その痛みはシンスプリントかもしれません。

本日は「シンスプリント」について次の順番で解説したいと思います。
・症状と原因
・簡単にできるチェック法
・治療と予防
・パフォーマンスを落とさず治したい人へ



症状と原因

【シンスプリントの症状】
シンスプリントは走ったり跳んだりする競技において多くみられ
初心者・ブランクがある人・中高生などに特に多く発生します。

症状としては運動時(特に体重がかかる時)に脛の内側に痛みが出たり
脛の下から3分の1あたりを指でを圧迫したときに強い痛みを感じ
症状が進むとスポーツを続けられないほどの痛みとなります。

痛みには段階があり、次の4ステージに分類されます

シンスプリントのWalsh分類

ステージ1:運動後にのみ痛む

ステージ2:運動中に痛みが出る、パフォーマンスに影響なし

ステージ3:運動中に痛みが出る、パフォーマンスが低下する

ステージ4:安静時にも、慢性的な持続する痛み
ステージ1、2ではあまり影響がないため
そのまま放置されることが多いですが、
今の状態を続けていると、場合によっては
どんどんステージが進んでしまうこともあります。

【シンスプリントの原因】
最大の原因はオーバーユースですが、
考えられる原因としては次のようなものがあります。

・オーバーユース(使いすぎ)
・シューズが合っていない、クッション性が落ちている
・固い地面を走る
・運動強度を上げるのが早すぎる
・ウォームアップ不足
・ふくらはぎの筋肉が固い
・扁平足、回内足
・坂道を走る

これらの原因が複合することにより
シンスプリントの発生確率は上がります。

例えば
回内足の人が古い靴固い地面を走るというように
多くの原因が重なった時は危険度がとても高いです。

ちなみに回内足についてですが
これは着地する足首が内側に入りすぎてしまいます。
そうなるとふくらはぎの内側にある筋肉は
引っ張られることになり筋緊張度が高まります。

多くの原因に共通して言えることは
地面からの負荷が受動的にかかり
それが繰り返されることによって発生するといえます。


シンスプリントの簡易チェック

この足の痛みはシンスプリントかも?
と思ったときにできる簡単なチェック法を紹介します。

これらのチェックは両足から始めてその後片足で行いますが、
両足で行った時にすでに痛みが出るという場合は
症状は結構強いと言えます。


5つの簡易チェック項目
1、足踏みや軽いジャンプ
足踏みやジャンプをしたときは、足に瞬間的な負荷がかかります
このような負荷は痛みが出やすいものなので
ここで痛みが軽いようであれば
症状はまだまだ軽い状態です。

2、スネの内側を指で圧迫する
下腿の骨は太い脛骨(スネの骨)と細い腓骨があります。
スネの骨の内側下から3分の1あたりを指で押してみてください。
症状が進んでくるとこれにより強い痛みが出てきます。シンスプリントチェック
3、つま先に体重をかけたり、つま先立ちをしてみる
両足から始めて痛みが出なければ片足もします。
つま先立ちをする前の、体重を前にかけた段階で
すでに痛みが出る場合は、症状は進んでいるといえます。

4、座った状態で足首を上げる(つま先を上げる)

シンスプリントは足首を底屈(下げる)筋肉に原因があります。
これを逆に上げることによりその筋肉に刺激を与えるテストです。シンスプリント上方向

この動きでは足に体重がかかっていないため
刺激としては少ないのですが、
もしこれで痛みが出てしまうということは
症状としてはかなり強いです。
5、座った状態でつま先を外に捻る
先ほどのテストよりもさらに刺激は少なくなります。
これで痛みが出るということは
今までかなり無理をしてきたのかもしれません。
しばらくスポーツを休むことを考えていきましょう。シンスプリントつま先外



チェック前に基本的な知識として覚えておいて欲しいのは
シンスプリントは物理的なストレスがかかることにより発生する痛みです
そのため体を動かさなければ痛みは発生しません。

つまり安静時にも痛みが出るということは
相当な重症かシンスプリント以外である可能性が高いです。

またここで紹介したのはあくまで簡易的な検査です。
シンスプリントと似た症状で危険なものに疲労骨折があり
この疲労骨折との鑑別診断にはレントゲン撮影が必要になります。

骨折がないという確認は重要なため
痛みが1ヶ月近く続いている場合は
整形外科にて診察を受けてください。



治療と予防

【シンスプリントの治療】
1、休養
シンスプリントの最大の原因はオーバーユースということは上に書きました。
ですので治療に関して最も重要なのは休養ということになります。

休む期間としては約2~3週間ですが、その間全く運動しないよりは
痛みの出ない範囲で動かしたりする方が血流がよくなり回復は早まります。

2、マッサージ
下腿部の特に後ろ側の筋肉をマッサージします。

体の深いところにある筋肉は
外からのマッサージで直接触ることはできないので
広い面で揉んでいくと良いでしょう。

マッサージは次の点に注意して実施しましょう
・痛みがある場所は押さない
・強く押さない
・マッサージ方向は上向き下向きどちらでもOK

スネ内側の痛みがある場所より下の部分と
ふくらはぎから足の裏にかけてマッサージします。シンスプリントのマッサージポイント

当院ではスポーツでの痛みのケアに対し
オイルを使ったスポーツマッサージを実施しています。

そのためセルフケアでもオイルをおススメしています。
ドラッグストアにあるベビーオイルでかまいませんので
一度試してみてください。

3、ストレッチ
主に足首を下げる筋肉をストレッチします。
タイミングは運動後や入浴後など
筋肉が温まっている状態が良いでしょう。
運動前などの筋肉が冷えた状態では行わないでください

シンスプリントの痛みと関係している筋肉
・後脛骨筋
・ヒラメ筋
・長趾屈筋
これらを伸ばすためのストレッチです。

椅子に座り、伸ばす足のかかとを椅子に乗せます
足首を90度にし、手で足の指を反らせますシンスプリントストレッチ上
そのまま引っ張るように力を加え
7秒ほど伸ばす→緩める を10回程度繰り返します

次に反対の膝の上に足首を乗せます
右足を伸ばすのであれば左手で足首を固定します
全体を掴み、親指で足首前面にテコの軸を作るイメージです

その状態から反対の手で足裏の前の方を掴み
小指側を内側に向けて持ち上げるように引っ張ります
足首よりも小指側を意識しましょう。シンスプリントストレッチ前
シンスプストレッチ後ろ
まずはこの二つを続けてください。


ちなみにですが私は体重をかけた状態で行う
アキレス腱のストレッチをおすすめしていません。

理由としては
急激な負荷がかかりやすいことと
アキレス腱自体はストレッチしても伸びないからです。

無理に伸ばしていると逆にアキレス腱を
痛めてしまうこともあるので注意して下さいね。


【シンスプリントの予防】予防については基本的には
治療で行ったマッサージとストレッチを継続してください。

それに加えて最初の項目でお話した原因を
無くしていくということが大事になります。

シューズやウォームアップ不足などの環境的なもので
自分で解決できるものについてはすぐに始めましょう。

筋肉の固さや偏平足・回内足などの肉体的な原因の解決については
スポーツに詳しい治療家・専門家に相談してください。

特に注意する点

坂道での受動刺激が足には一番良くないです。
上り下りともダッシュは控えましょう。


パフォーマンスを落とさず治したい人へ

部活に所属している中・高校生などが、
トレーニングに費やせる時間は限られています。
総体などを考えると実質3年間はありません。

さらにレギュラー争いや卒業後の進路のためなど
少しでもトレーニングに費やす時間を確保したい
という選手も多いことでしょう。

この記事を読んでいる人の多くは
「休みたくない」からこそ、この記事を読んでいるのだと思います。

そこで運動を続けながらシンスプリントを治していくには
どうすれば良いのかについてお話します。

まず治療の大原則「休養」は変わりません
上から負荷をかけ続けると結局治りが遅くなり
本格的な競技復帰が遅れパフォーマンスは低下します。

しかしこの休養というのは負荷をかけないということですから
足の底屈に対して、負荷をかけない運動であれば続けても大丈夫です。

具体的には治療期間に次のことを続けましょう
・全身の柔軟性を上げる
・下腿部以外の筋トレ
・スイミング
・エアロバイク

エアロバイクについては少し注意が必要で
つま先で踏み込むような漕ぎ方では
下腿に負担がかかってしまいます。

足裏全体から特にかかとに意識を集中して漕ぎましょう。
エアロバイクではなく自転車については
突発的な動きが必要になりやすいため
エアロバイクの代替としてはおすすめしません。



部活生は今よりパフォーマンスを落としたくない
ということで無理をしてしまいがちですが、

今回の怪我を
弱い部分を鍛えるチャンス悪いフォームを改善するキッカケ
というような前向きな姿勢でとらえて頂きたいですね。


以上でシンスプリントの解説は終了です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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